スイスのルガーノ市、税や公共料金のビットコイン、USDT、LVGA支払に向けテザーと提携

スイス、ルガーノ市が公共料金にビットコイン支払い導入する動き

スイス連邦南部ティチーノ州の州都であるルガーノ市で、「ビットコイン(BTC)」と米ドルペッグのステーブルコイン「テザー(USDT)」、スイスフラン連動型ステーブルコイン「LVGA Points token(LVGA)」を、同市の公共料金などの支払い手段に採用する動きがあることが分かった。

ルガーノ市は3月3日、USDTを発行するテザー(Tether)とのブロックチェーン導入のための欧州中核拠点の設立に向け、覚書(MOU)を締結した。

今回覚書締結により、ルガーノ市でブロックチェーン技術の導入を促進し、ヨーロッパ全体のブロックチェーン導入の新たなハブとして推進するという目標に向け、協力して取り組んでいくとのことだ。

具体的には近い将来、ルガーノ市の市民や企業が税金や手数料、公共機関が提供するサービスをBTC、USDT、LVGAでも支払えることを目指すとしている。これによりルガーノ市は世界で初めて完全な暗号資産決済システムを導入する都市を目指すようだ。

またルガーノ市は、テザーや他のサービスプロバイダーと共に、既存の決済サービスとビットコイン及び利用可能なステーブルコインの統合を希望する地元企業に対し、技術インフラを提供するとのこと。

決済サービスを統合するソリューションとしては、ビットコインブロックチェーンのオフチェーン・スケーリングソリューションである「ライトニングネットワーク」が想定されているとのことだ。

さらにルガーノ市は、テザーを筆頭に主要な暗号資産企業と300万スイスフラン(約3億7,000万円)規模のファンドを立ち上げる予定であることも発表している。このファンドは現地でブロックチェーンサービス構築に注力するスタートアップ企業による資金調達の支援を目的としているとのことだ。

またテザーは、現地の大学や研究機関と提携し、ブロックチェーン技術に関する新しい世代の教育や育成の分野で、奨学金の提供など、経験と知識を提供し、今年10月には、コミュニケーションの自由と金融をテーマにした「ビットコイン・ワールド・フォーラム」をルガーノ市で開催するとのこと。

このイベントでは金融ディスインターメディア、金融サービスへのアクセス性、銀行サービスへのアクセスがない人々、規制などのトピックを探求していくという。

なお2月にテザーはツイッターで、「ビットコインとステーブルコインは、金融分野に革命を起こします」とし「テザーとルガーノ市は、ルガーノ市をヨーロッパのビットコイン首都にする為に協力しています」と発表していた。

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参考:ルガーノ市の公式サイト
デザイン:一本寿和
images:iStocks/m_pavlov・LongQuattro・Julien-Viry

Source: https://www.neweconomy.jp/posts/199542