「FanTop」がNFTの3D/AR展示と二次流通に対応
メディアドゥが運営するNFTマーケットプレイス「FanTop」が、機能や流通市場を拡張したことが2月22日に分かった。
機能拡張としては、ユーザーが入手したNFTアイテムを3DルームやAR機能などを活用して展示・鑑賞できるiOSおよびAndroid対応の公式ビューアプリ「FanTop」の提供が開始された。
このビューアプリ「FanTop」では、3Dルームで所有するNFTを「かざる」、「さわる」、「持ち出す」ことができるようになるという。
AR機能については、現時点で3DモデルのNFTのみ対応となっており、全てのNFTには3月に対応する予定とのことだ。またこのアプリでは、コンテンツホルダーがNFTアイテムごとに個別の「保有者限定コンテンツ」を付与することができ、それが付与されたNFTは、「FanTop」アプリで保有者だけが限定コンテンツを閲覧できるようになるという。
また同社は、ブロックチェーン「Flow」での日本円決済の二次流通マーケット機能も実装したことも併せて発表した。
二次流通マーケット機能ではユーザーが自由に金額を設定して出品することも可能となり、NFTの売買が成立すると、事前に設定した契約条件に基づいてコンテンツホルダーにも収益が還元されるようになるとのことだ。売買が成立した段階で対象のNFTアイテムは購入者の手元に移るが、保有者の来歴は全て永続的に「Flow」ブロックチェーン上に刻まれるとのことだ。
そしてこの2つの機能拡張によって「FanTop」は主要機能を全て揃えたことになる。
ちなみにアプリ提供開始と同日にNFTとして「岩泉舞 3Dデジタルアクリルスタンド(限定動画付き)」と「桜野みねね NFTデジタルアート(限定動画付き)」の販売が開始される。
またメディアドゥは紙出版の取次大手トーハンと「NFTデジタル特典付き出版物」を取り組んできており、これまでに実績を出ている。具体的にNFTデジタル特典付き特装版を発行した雑誌では、販売部数が前号に対し200%以上伸⻑(NFTデジタル特典付き特装版 と通常版の合計)となっているようだ。
メディアドゥ代表取締役社⻑ CEO 藤田 恭嗣氏は次のようにコメントしている。
「アプリの提供により、FanTopが目指す””コレクションする喜び””をデジタルでアップデートする試みは一層の深化を遂げ、FanTopのNFTアイテムが更に魅力あるコンテンツになると考えております。このアプリはデジタルとリアルを融合 させ、デジタルアイテムを””集めて、触って、持ち歩く””という新たな体験を実現します。『NFT保有者限定コンテンツ』はNFTの新しい活用方法であり、新たに幅広いコンテンツ流通の選択肢をIPホルダーの皆様にご提案することが可能となります」
Dapper Labsのパートナーシップ担当SVPであるミッキー・メア(Mickey Maher)氏は次のようにコメントをしている。
「FanTopは、モバイル3DとAR機能により、Web3にユニークな体験をもたらします。FanTopは10月からすでに2万以上の NFTを販売し、現在は二次流通のマーケットプレイス、そして日本円での取引も可能となっており、新規ユーザーがNFT の購入や交流などを容易に始めることができます。日本の人々がこの新しい体験をどのように取り入れるか、楽しみにしています」
NFTの3D・AR展示のための技術背景
「あたらしい経済」編集部は、メディアドゥIPマーケティング企画室ファンマーケティングチームNFTユニット プロダクトマネージャーの徳地 佑悟氏へ取材を行なった。
–ARでNFTを動かすために、技術的にどのようなスタックで開発されたのでしょうか?
Unityを活用しつつ、各スマホに最適化を行っています。
–メタバース周辺技術、例えばARの進展について、詳しく教えていただけますか?
特にApple社「ARKit」の精度向上が凄まじく、LiDAR(ライダー)センサーを持つ iPhone 12 Pro / Pro Max、13 Pro / Pro MaxのAR表示は現実のものと区別がつかないレベルに達しています。 この技術はグラス型のデバイスを見据えたもので、グラス型デバイスが出ると、 自分の視野に現実の商品と区別できないレベルで3Dモデル配置できるようになります。 「FanTopーではAR領域で最先端技術を取り入れるとともに、NFTを活用することで、 デジタルアイテムの商品価値を向上させ、コレクション性を高めていきたいと考えております。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/193970