Web3電子署名サービス「EthSign」が約14億円調達、セコイアや日本人投資家らから
Web3の電子署名サービスを展開するEthSign(イースサイン)が、シードラウンドで約14億円(1200万ドル)を調達したことが分かった。資金調達はSAFT(Simple Agreement for Future Tokens)で実施されたとのことだ。
このラウンドはセコイア・キャピタルインディア(Sequoia Capital India)とミラナ・ベンチャーズ(Mirana Ventures:BitDAOとBybitのベンチャーパートナー)が主導した。合計で投資家は計88名が参加した。
具体的にはセコイア・キャピタル(Sequoia Capital)、セコイア・キャピタルチャイナ(Sequoia Capital China)、アンバーグループ(Amber Group)、サークル・ベンチャーズ(Circle Ventures)などが参加。日本に関連する投資家として、Miss Bitcoin氏、Next Web Capital、アカツキのCVC、Infinity Ventures Group(IVC)が参加している。
EthSignは、いわゆるWeb3で「DocuSign」のような電子署名サービスを提供するDapps(分散型アプリ)だ。ユーザーは契約書に電子署名し、管理することができる。EthSignユーザーはメタマスク(MetaMask)などの暗号資産ウォレット経由でEthSignにログインし、文書(PDFファイル)をアップロードして、電子署名することが可能だ。現在EthSignの最初のサービスである「EthSign Signatures」は、イーサリアムのメインネットと複数のEVM互換ネットワークで稼働しており、1万人以上のユーザーを集めているとのことだ。
またEthSignは2022年第3四半期に、カスタマイズ可能なエスクローフレームワークである「EthSign Smart Agreements」というプロダクトをローンチする予定だという。「EthSign Smart Agreements」はあらかじめ決められた測定可能なオンチェーン、オフチェーンの条件に基づいて電子契約の条項を自動的に実行できるようにするものとのことだ。
そのほかにもEthSignは最新プロダクトとして「EthSign Tokentable」も開発中だ。「EthSign Tokentable」はVC、エンジェル、DAOがWeb3で資金調達とトークンの権利行使プロセスを自動化するためのワンストップ、オンチェーン投資ツール。このプロダクトの主要機能は、契約締結、資金移動、キャップテーブル管理、トークンの権利行使などがある。また同社はプロダクトのスマートコントラクトデータを活用したAPIやダッシュボード機能もリリースする予定とのことだ。
Sequoia Indiaのプリンシパルであるロヒト・アガーワル(Rohit Agarwal)氏は次のようにコメントしている。
「EthSignは、組織や個人が日々のワークフローやビジネスシナリオにシームレスに導入し、取り入れることを容易にすることで、スマートコントラクトの可能性を最大限に引き出しています。私たちは、これがWeb2.0とWeb3.0の両方にわたる多者間コラボレーションとコンセンサスのためのデファクトプラットフォームになりうると信じています」
EthSignのテクノロジーリードであるジャック・シュー(Jack Xu)は次のようにコメントしている。
「私たちは、EthSignからオンチェーンDAOおよびVCツールキットまで、一連のエキサイティングなプロダクトを準備中です。詳細は準備が整い次第公開しますが、私たちはそれらを実行に移し、オンチェーン契約と投資の世界に革命を起こすことが楽しみで仕方ありません」
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・peshkov
Source: https://www.neweconomy.jp/posts/200634