IPFSが「ピンツイートto IPFS」リリース
分散型ファイルストレージネットワーク「IPFS(InterPlanetary File System)」が、ツイートを「IPFS」にピン止めしてアーカイブできる新たなブラウザ拡張機能「ピンツイートto IPFS(pin-tweet-to-ipfs)」のリリースを1月10日発表した。
「IPFS」によると、現在ジャーナリストや出版社が出典の引用や記事の内容を参照する場合、一元管理されたソーシャルメディアサイトや出版物に依存しているため、引用・参照先のサイトの所有者が変わった際や買収された際、倒産した際、投稿が削除された際にはコンテンツが失われ、スクリーンショット(簡単に加工できる)や引用されたテキスト、アーカイブをウェブ上で探すことになるとしている。
そんな中「ピンツイートto IPFS」を利用することで、スクリーンショットや引用テキストとは異なり、検証可能な方法でツイートをIPFSネットワークに保存することができるため、検閲や偶発的な削除に耐性を持ち、信頼のできる情報ソースとしてツイートが利用できるとのこと。
アーカイブツール「ウェブレコーダー」を利用して、ツイートのアーカイブをzipファイル形式で作成し、このファイルをそのままIPFSに直接アップロードする仕組みだ。そのためユーザーはこれまでの「IPFS」に保存されたファイルと同様に、インターネットを経由することで簡単にアーカイブにアクセスできるという。
なおアーカイブを保存する前にアーカイブの作成者が暗号化して署名をするため、データを改ざんもできないとのことだ。
「ピンツイートto IPFS」は、クロミウム(Chromium)ベースのブラウザの拡張機能として開発されたものであり、現在Microsoft Edgeアドオンストアか、chromeウェブストアから導入ができるという。
なおクロミウムは、クローム(Chrome)、ブレイブ(Brave)、エッジ(Edge)、オペラ(Opera)などの現在主流のブラウザの開発に利用されているオープンソース化されたブラウザのベースとなるプログラムである。
また「IPFS」を開発するプロトコルラボ(Protocol Labs)は、2022年11月14日にクロミウムのプログラムのうちの数行のコードを変更するだけで「ipfs://」のアドレスを利用できる、ブラウザを開発できるようにしている。
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参考:プロトコルラボ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Aleksei_Derin・Wachiwit
Source: https://www.neweconomy.jp/posts/288345