SFCがVASPの新たな規制案を発表
香港証券先物委員会(SFC)は、暗号資産交換業者(VASP)に対する新たな規制案を2月20日に発表した。この規制案が可決されれば、香港を拠点とするVASPのライセンス取得必須化と、個人投資家による取引制限緩和が実現する見込みだ。
SFCはこれまで、セキュリティトークンを取り扱うVASPに対してのみライセンス取得を義務付けていた。しかし、今回提案された規制案では「香港でビジネスを行う、または香港の投資家に積極的にマーケティングを行うすべての集中型暗号資産取引プラットフォーム」を対象として、SFCの規制要件を満たし、ライセンスを取得することを求めている。
ライセンス取得のための規制要件は既存制度のものに基づいており、カストディ、KYC、サイバーセキュリティ、監査、リスクマネジメント、AMLなどの要件を含むものになるとのことだ。
また香港政府はこれまで投資家保護の観点から、暗号資産取引を適格投資家のみに限定することを提言していた。しかし、それによりイノベーションの阻害や暗号資産事業者の海外流出、FTXのような海外取引所を利用することによる投資家被害などが発生したため、香港政府は2022年11月に「個人投資家による暗号資産取引の容認」を提案し、SFCが協議プロセスを開始した。
そのような流れを受け、今回の規制案には、個人投資家による暗号資産取引サービスの利用を認可する提案が含まれている。ただし、取引が認められる暗号資産には条件があり、条件を満たす「適格な大型暗号資産」のみ取引可能とのことだ。「適格な大型暗号資産」について具体的な銘柄は言及されていなかったが、ビットコインやイーサリアムはこの条件を満たすと考えられる。
SFCは今回の規制案について3月31日までパブリックコメントを募集し、寄せられた意見を考慮して修正を加え、6月1日に発効する予定としている。
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参考:SFC
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/298125