コインベースが第4四半期損益を計上
コインベースが2022年第4四半期の損益計上を報告した。純収益として6億500万ドル(約815.3億円)を計上。なお前年同期には24億9000万ドル(約3354.4億)を計上していた。
これはコインベースの取引量が、昨年11月に経営破綻した大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXをはじめとする一連の倒産劇によって引き起こされた業界全体の低迷のあおりを受けているためだ。
コインベースのCEOであるブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏は、アナリストとの電話会議の場で「FTXや他の暗号会社の倒産をきっかけに、規制当局の監視が強化された」とコメント。しかし同氏は、この展開が最終的にはコインベースへ利益をもたらすと付け加えた。
市場低迷の中、コインベースの取引高は前年度(2021年度)の5470億ドル(約73.6兆円)に対し、第4四半期には1450億ドル(約19.5兆円)に急減した。
一方で、同社のサブスクリプションとサービスの収益は、前四半期から約33%増の2億8280万ドル(約380.9億円)となった。これは、第4四半期に行った大幅な金利引き上げにより恩恵を受けたかたちだ。
コインベースの株価は、時間外取引で乱高下しながらわずかに上昇した。
データ分析会社リフィニティブのデータによれば、コインベースは2023年第1四半期のサブスクリプションとサービス収益を、3億ドル(約404.1億円)~3億2500万ドル(約437.8億円)の間で見込んでいる。これはウォール街のアナリストが予測する収益予測の約2億8570万ドル(約384.8億円)を超える数字だ。
米投資銀行オッペンハイマーのアナリストであるオーウェン・ロウ(Owen Lau)氏はロイターに対し、「(このデータは)見通しが明るいとても良い報告書であると思う。株価がどう落ち着くか見守りたい」と述べ、この指針(ガイダンス)は経費抑制と収益動向の改善に支えられたものだと付け加えている。
コインベースは12月31日までの3カ月間で、前年同期の8億4000万ドル(約1131.6億円)の利益に対し、5億5700万ドル(約750.3億円)の純損失を計上している。
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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Coinbase swings to quarterly loss as crypto winter hits trading volume
Reporting by Manya Saini in Bengaluru; Editing by Krishna Chandra Eluri
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)
images:Reuters
Source: https://www.neweconomy.jp/posts/298512