福岡市がASTRのアスタージャパンラボに加入、自治体として初 | あたらしい経済

福岡市がアスタージャパンラボに加入

福岡市が、アスターネットワーク(Astar Network)の国内コンソーシアム「アスタージャパンラボ(Astar Japan Lab)」に加入することが分かった。10月13日、福岡で開催されたカンファレンス「明星和楽2022」のセッションで、アスターネットワークファウンダーの渡辺創太氏が登壇、福岡市の高島宗一郎市長との会話の中で明らかになった。

渡辺氏は「アスタージャパンラボに、福岡市さんも行政機関、自治体として初めて参加いただきました。高島市長ありがとうございます」と話し、高島市長は「今の話(アスタージャパンラボへの加入)は初だしなんです」と笑顔で答えた。

明星和楽2022カンファレンス

アスタージャパンラボは、「国内事業者とweb3サービスプロバイダーの交流・協業を促進すること」を目的に6月23日に設立されたコンソーシアムだ。このコンソーシアムでは、アスターおよびアスターの実験的ネットワークであるShiden Network(シデンネットワーク)を利用したサービス開発やビジネス創出に関わる国内事業者が必要とする情報の調査・研究、知見の集約、意見交換を積極的に行うとしている。設立初期の活動内容としては、「ブロックチェーン・NFTの活用ケースを提案」、「ソリューションプロバイダーとの引き合わせ」、「(国内発Webスタートアップに向けて)海外VCの紹介」、「参加者向けのAstar利用事例の共有・勉強回」、「Astarコミュニティやアンバサダーとの連携」などが挙げられている。

現在、アスタージャパンラボには国内の複薄のweb3企業をはじめ、電通、博報堂、日本マイクロソフト、AWS、三菱UFJ信託銀行、SMBC日興証券、ソフトバンク、アクセンチュア、PwC Japanなどの数十社の企業が参加しているが、渡辺氏の発言の通り自治体の参加は福岡市が初となる。

福岡市の担当者は、「福岡市は、チャレンジする人が尊敬される社会を目指して、これまでもスタートアップ支援やエンジニアの育成に取り組んできました。Astar Japan Labに加入することで、Web3.0の分野でも福岡からグローバルでチャレンジする人をしっかりと応援していきたいと考えています」と「あたらしい経済」にコメントを寄せた。

アスターネットワークとは

アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドットのパラチェーンとして昨年12月に接続し、1月17日にメインネットローンチしたブロックチェーンだ。

ポルカドットは中心的な機能を果たすリレーチェーンと、そのリレーチェーンに接続される個別のブロックチェーンであるパラチェーンによって構成されている。ポルカドットリレーチェーンでは、スマートコントラクトをサポートしていない為、アスターはポルカドットへEVM(イーサリアムバーチャルマシン)やWASM(ウェブアッセンブリ)を提供することで、複数のブロックチェーンをサポートするマルチチェーンスマートコントラクトハブの役割を担っている。

またアスターネットワークでは、開発者支援の為にBuild to Earn(構築して稼ぐ)の仕組みである「dApp staking」有しているのが特徴だ。「アスターネットワーク」と統合したdAppやインフラストラクチャに対して、ユーザーが同ネットワークのネイティブトークン「ASTR」をステーキングすることで、開発者とユーザーが報酬を得られる仕組みとなっている。ユーザーは「dApp Staking」でdAppに「ASTR」をステーキングする事で、報酬を受取りながらも、開発者を支援することが可能となる。

なおアスターネットワークは、シンガポール拠点のステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発を主導しており、同社のCEOも渡辺創太氏が務めている。

現在「ASTR」は、暗号資産(仮想通貨)取引所のフォビグローバル(Huobi Global)、OKX(オーケーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)、バイナンスUS、クリプトドットコム(Crypto.com)、そして国内ではビットバンク(bitbank)で取り扱われている。

Source: https://www.neweconomy.jp/posts/266395