八尾市がカヤックの「まちのコイン」導入
大阪府八尾市が、カヤック開発のコミュニティ通貨(地域電子通貨)「まちのコイン」を活用して、八尾市における地域産業の根本的課題解決を目指す実証実験を行うことが分かった。
「ものづくりのまち」である八尾市では、サービス業などを含む第3次産業の就業者の割合が増加しているのに対し、製造業などの第2次産業では就業者は減少しているとのこと。これにより同市では産業振興の発展、事業承継、創業支援、商店街活性化などの課題があるという。
昨年10月から今年3月までカヤックは、八尾市でものづくりの現場を体験できるイベント「FactorISM2021」内などに「まちのコイン」を導入する実証実験を実施していた。今回は八尾市の協力を得ることで、街全体をフィールドとし、第2次産業に加え第3次産業にも実証実験の範囲を広げるとのこと。これにより事業者と地域住民のコミュニティづくり、事業者同士の横のつながり、市外の関係人口の創出を強化するという。
今回の実証実験では6月8日〜来年3月31日までの期間にて、「まちのコイン」を「やおやお」の名称で八尾市域内30カ所のスポットで利用可能にし、地域のお祭りや商業の活性化のためのイベントなど、地域内外の住民が気軽に交流できる体験を提供するという。
体験の一例としてスポットで「SNSフォロー」「イベント参加」「マイボトル持参」することで「やおやお」が貯められる。また貯まった「やおやお」を使う体験として「ハトメ打ちのワークショップができる」や「コインを使ったら給水できる」などがある。
なお今回の実証実験実施にあたり、大阪府八尾市とカヤック、大阪信用金庫は連携協定を6月8日に締結。八尾市と大阪信金は「まちのコイン」加盟店(スポット)開拓の役割を担うとしている。
なお「まちのコイン」は先月5月にも滋賀県で導入が開始されている。
滋賀県における課題である、過疎地域の追加や少子高齢化、事業継承者をはじめとした地域づくりの担い手不足拡大などに対する取り組みとして、先月5月より「まちのコイン」が導入開始されている。
「まちのコイン」とは
「まちのコイン」はカヤックが提供するブロックチェーン(分散台帳技術)を活用し、ユーザーがQRコードを用いてポイントを獲得・利用できるコミュニティ通貨サービスだ。各地域で設定したテーマに基づいた体験(コミュニティ内での新たな繋がりなど)をコミュニティ通貨で利用・獲得できるように設計されている。
このサービスは2019年9月に神奈川県「SDGsつながりポイント事業」で採択され、2022年4月末現在では神奈川県小田原市・鎌倉市・厚木市・日吉エリア、たまプラーザ地区、東京都下北沢エリア、秋葉原エリア、長野県上田市、大阪府八尾市、香川県多度津町、高知県高知市、岡山県新庄村、鳥取県智頭町、福岡県八女市、沖縄県石垣市、滋賀県の16地域で導入されている。
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参考:カヤック
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/233076