サーキュライズがネステと提携
ブロックチェーン・トレーサビリティ・スタートアップの蘭サーキュライズ(Circularise)が、フィンランドのエネルギー企業ネステ(Neste)と提携したことが5月31日分かった。
この提携により、サーキュライズのブロックチェーンを活用したトレーサビリティプラットフォームを、循環型ポリマーや化学品のサプライチェーンに導入し、再生可能な材料の流れを追跡するとのことだ。
循環型ポリマーと化学品の業界では、材料が複数の加工工程を経て他の材料と混合および一緒に加工される為、可視化されたサプライチェーンソリューションが特に重要となっているという。
具体的な取り組みとしては、物理的な材料のデジタルツインを作成し、バリューチェーン全体で使用された材料に関する情報を保存することで、全てのバリューチェーン関係者が材料を追跡できるとのこと(デジタルツイン:フィジカルデータをデジタルに再現したものおよびその技術のこと)。
これにより材料がどこから来て、どこでどのように加工されたかをプラットフォームで検証することができるという。またこのデジタルツインを活用し、素材や素材から作られた製品のカーボンフットプリントなど、サステナビリティデータに関する情報の提供も可能だという。
ネステは、石油精製や天然ガスの採掘、石油化学製品の生産、再生可能エネルギー事業、バイオ燃料事業などを展開する企業。世界10カ国以上に拠点を持ち、世界最大のリニューアブル燃料メーカーとして持続可能な石油代替航空燃料(SAF)の世界展開を拡大している。2022年2月には伊藤忠商事がネステとSAFの日本市場向け独占販売契約を締結している。
サーキュライズは2021年2月に丸紅と、日本とアジアの化学品市場向けにサーキュライズのトレーサビリティプラットフォームの展開を目的とした業務提携契約を締結している。また同年9月には、DNP、三菱ケミカル、リファインバースによるバイオマスやリサイクル原料の管理・追跡の実証実験にサーキュライズのプラットフォームが採用されている。
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参考:サーキュライズ
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/230138