円連動のステーブルコイン「JPYX」が発行へ
今年春に日本円と価格が連動したステーブルコイン「JPYX」が発行予定であることが2月28日分かった。
「JPYX」を発行する株式会社JPYXは、国内暗号資産(仮想通貨)取引所オーケーコイン・ジャパンのCOOを務める藤野周作氏が代表取締役を務める企業だ。
発表によると「JPYX」は、⽇本円の価格と1:1で購入・利⽤できる前払式支払手段の日本円ステーブルコインとなるとのこと。
また「JPYX」はイーサリアム(Ethereum)のERC20規格で作られたトークンで、マルチチェーンにも対応することが予定されており、BNB ChainやPolygon Chain、Solana、Celo、Avalancheに順次対応する予定とのことだ。
「JPYX」の販売は、2022年春に稼働予定のJPYX公式サイトを通じ、⽇本国内での販売が予定されている。
JPYX社は「まずは⾃家型前払式⽀払⼿段として、1JPYX=1円で利⽤可能な決済機能を導⼊し、誰もが気軽に決済できるサービスを提供します」と述べている。
なお「JPYX」公式サイトの名称や発⾏・販売の開始時期などの詳細は、決まり次第で発表するとのことだ。
「あたらしい経済」編集部は株式会社JPYX担当者へ次の質問を行った。
–現在発行されている他の日本円ステーブルコインとの違いや特徴を教えてください。
JPYXは、法的には自家型前払式支払手段として整理されます。自家型前払式支払手段として取り扱うことができるのは、利用可能な店舗が発行者と「密接な関係を有する者」(密接関係者)である場合です。
特徴は以下の3つです。
当社では親子関係にある法人が、2022年春からNFTプラットフォームを開設予定であるなど、複数のJPYX利用可能先を予定しています。また、国内外の企業様から、事業の提携や連携のお申し込みをいただいており、年内には、他の日本円ステーブルコインを上回る利用可能先やプロダクトを用意できる見込みです。
JPYXは、法定通貨に近い存在として、市場からの信頼を得ることができれば、既存の通貨と同じ感覚でステーブルコインを利用できるようになると考えています。決済や送金のための手段だけではなく、ステーブルコインによる預金や資金の保管なども検討しています。
市場からの信頼を得るために、他のステーブルコインの取り組みが不十分であった以下の点も考慮して設計しています。
組織・業務・業務管理手法の高度設計
金融犯罪の発生等の防止やマネー・ローンダリング、テロ資金供与対策等の高度化
また米ドルに連動するステーブルコインは、様々なものが揃ってきています。それぞれの特徴や違い、入手方法がありますが、私たちの生活に密着した、身近な決済方法として定着していくのだと思います。これは日本円ステーブルコインについても同様です。ポイントや電子マネー、さらにはクレジットカードなどのように複数の事業者が複数のサービスを提供し、競い合ってより良い決済手段として利用されることを願っています。
NFTやメタバースなど、デジタル社会のさらなる進展が考えられる中で、日本円や日本そのものの価値を維持・向上させるためにJPYXの普及と利用促進に取り組んでまいる所存です。
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/196869