丸紅がリオティントと提携
ブロックチェーン技術により、製造における主要なESG(環境・社会・ガバナンス)情報を見える化したアルミニウム製品を、大手総合商社の丸紅から国内大手輸送機メーカーへ販売する契約が締結された。丸紅が2月16日発表した。
この販売契約は丸紅が、英豪資源会社リオティント(Rio Tinto)と「持続可能で責任あるアルミニウム製品を安定的に供給するための戦略的業務提携」を行い、それに基づいて実施したとのことだ。なお国内大手輸送機メーカーの名称は非公開のようだ。
この提携は日本及びアジア太平洋地域の顧客向けに、カーボンフットプリントの削減、ライフサイクル評価の開示、社会のニーズに対応するための持続可能で強靭なサプライチェーンを構築することを目的としたものとのこと。
具体的な今回の取り組みは、リオティントが保有するニュージーランドのアルミニウム製錬所において再生可能エネルギーを利用して生産した第三者認証付き低炭素アルミニウム製品ブランド「RenewAl(リニューアル)」をトレーサビリティプラットフォーム「START(スタート)」を活用して、サプライチェーンや製造工程全体の脱炭素化に取り組む日本の大手輸送機メーカーへ供給することだと説明されている。
なお「START」はリオティント製品の製造に関する主要なESG情報をブロックチェーン技術を使用して「見える化」するプラットフォームだ。「START」が提供するESG指標には、LCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいた温室効果ガスの排出量、水の使用量、安全操業実績、ビジネス倫理規範の順守、コミュニティへの貢献やダイバーシティなど、14の項目が含まれているとのこと。
リオティントは「START」により顧客・消費者が、より責任ある製品の購入が選択可能になると述べている。
なお丸紅は、今後「RenewAl」と「START」に加えて、リオティントのAluminium Stewardship Initiative認証材(アルミニウムサプライチェーン全体におけるサステナビリティ取組向上、ESG への貢献を目的とする国際イニシアチブ)や、丸紅のカーボンクレジット取扱いの知見を活かした独自のカーボンニュートラルアルミニウム地金「Neutr-Al(ニュートラル)」を提供していくとしている。
「あたらしい経済」編集部はリオティントジャパンに対し、「START」で採用されているブロックチェーン基盤について問い合わせを行っている。回答が得られ次第この記事に追記をさせていただく予定だ。
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/297468