クリプトドットコムがブラジルで決済機関ライセンス取得
海外暗号資産(仮想通貨)取引所クリプトドットコム(Crypto.com)が、ブラジル中央銀行から同国の決済機関ライセンス (EMI)を取得したことを12月15日発表した。
これによりクリプトドットコムは、ブラジルの顧客に規制された法定通貨ウォレットサービスを提供し続けることができるようになったとのことだ。
なおクリプトドットコムは2021年11月からブラジルで暗号資産Visaカードを提供しており、ブラジルのユーザーはこのサービスにより現地の法定通貨と暗号資産で買い物が出来るようになっていた。今回のEMI取得でクリプトドットコムは、正式にこのサービスをブラジルで提供できるようになった。
クリプトドットコムのCEOであるクリス・マーザレック(Kris Marszalek)氏は「ブラジルとラテンアメリカ市場全体は、『すべての財布に暗号資産を』という私たちのビジョンを追求する上で重要な地域だ」と述べ、「暗号資産とブロックチェーン技術の進歩において、地域全体の規制当局と協力し続けることを楽しみにしている」とコメントした。
同社ゼネラルマネージャー兼法務部長である(Marcos Jarne)氏も「ラテンアメリカはクリプト採用における主要なドライバーであり、規制当局もこれを促進するために重要な役割を担っている」と述べている。
なおリリースには、ブラジルが今年の「国際的暗号資産普及インデックス(Global Crypto Adoption Index)」において世界第7位にランクインしていることが米ブロックチェーン分析企業のチェイナリシスの調査として記されている。
クリプトドットコムはこの半年で多くの各国規制当局からの事業者ライセンス取得を進めている。
6月にはドバイ仮想資産規制局から暗号資産ライセンスの仮承認、シンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの基本承認を受け、7月にはイタリアの規制当局OAMによるサービス提供の承認、キプロスの証券取引委員会(CySEC)からの承認を得ている。
そして8月8日には韓国での電子金融取引法および仮想資産サービスプロバイダー登録、11日にはケイマン諸島金融管理局の規制認定、15日にはカナダのオンタリオ証券委員会(OSC)より暗号資産事前登録業者として承認、18日には英国の金融規制当局FCAより暗号資産事業者として認可をされている。また、9月28日にはフランスでデジタル資産サービスプロバイダー(DASP)として同国金融庁に登録されている。
また同社は12月9日、準備金の保有を証明する「プルーフオブリザーブス(Proof of Reserves:PoR)」のリリースを発表。同取引所の透明性とサービスの安全性を強調していた。
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参考:Crypto.com
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/283537