「シャンハイ」次回テスト日程が合意
イーサリアム(Ethereum)メインネットの次期大型アップグレード「シャンハイ(Shanghai:上海)」に向けた次回のテストネットでの「シャンハイ」実施の目標日が、2月28日に設定合意された。イーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ(Tim Beiko)氏らがツイッターなどで2月11日報告している。
次回「シャンハイ」実施のテストネットに選定されたのはクローズドテストネットの「セポリア(Sepolia)」だ。「セポリア」はクローズドバリデータセットを持ち、他のテストネットよりも使用頻度が低く、最小限のストレージしか必要としないネットワークだ。
なおメインネットでの「シャンハイ」実施は来月3月に予定されているが、それまでにもう一度、本番環境に近い「ゴエリ(Goerli)」テストネットで「シャンハイ」が実施されることになっている。
今月8日には、パブリックテストネット「ジェジャン(Zhejiang:浙江省)」にて「シャンハイ」を実施し成功しているため、「セポリア」は2番目に「シャンハイ」が実施されるテストネットとなる。
イーサリアムは2022年9月に大型アップグレード「マージ(The Merge)」を実施し、コンセンサスアルゴリズムをプルーフオブワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へ移行した。PoSで稼働するビーコンチェーンのローンチ後には、ETHをステーキングすることでバリデーターとして報酬を得られるようになったが、現在そのステークしたETHを出金する機能は備えられていない。
「シャンハイ」では、イーサリアムメインネットにステークされたETHの出金機能を備えたアップグレードの実施が予定されている。
なお「シャンハイ」は「マージ(The Merge)」後初のハードフォークを伴う大型アップグレードとなっている。
Sepolia Shapella upgrade has been scheduled pic.twitter.com/9FLo7apAe0
— timbeiko.eth (@TimBeiko) February 10, 2023
関連ニュース
- イーサリアム、ステーク出金機能対応のパブリックテストネット「Zhejiang」公開
- イーサリアム(ETH)メインネットの「シャドーフォーク」完了、次期アップグレード「シャンハイ」に向け
- イーサリアム、ステークされたETHの引き出し機能搭載の開発者向けネットワークリリース
- ヴィタリックが「ステルスアドレス」提案、イーサリアムのプライバシー強化に
- スイスのプライベートバンク「Cité Gestion」、イーサリアム基盤の株式トークン化サービス提供へ
デザイン:一本寿和
images:iStock/FlashMovie
Source: https://www.neweconomy.jp/posts/295945