丸紅と常陽銀行出資のデジタル証券準備会社、「匿名組合出資持分」をセキュリティトークンに | あたらしい経済

デジタル証券準備会社が、プロ向け不動産STOファンド組成

デジタル証券準備株式会社(DS社)および同社システム子会社のオーナーシップ(OS社)が、「匿名組合出資持分」をブロックチェーン技術によりセキュリティトークン(ST/証券トークン)化した「プロ向け不動産STOファンド」の組成完了を12月20日発表した。

なお「匿名組合出資持分」は、匿名組合契約に基づいて行う投資及びその金額のこと。今回のファンドのような「匿名組合出資持分」をST化したプロ向け不動産STOファンドの組成は、日本初の取組みになるとのことだ。

発表によるとこのファンドは、DS社が設立したrenga第0号合同会社が適格機関投資家等特例業務に係る届出を行ったうえで、2022年12月16日付に組成完了したという。またST化にはOS社が開発した不動産STOシステム「OwnerShip」が用いられたとのこと。

またファンド組成にあたっては、DS社の株主であるアセットリードが対象不動産の売り手となったという。そして常陽銀行が、借入人である合同会社が保有する資産のみを担保にローンを提供する手法である「ノンリコースローン」に取り組み、丸紅が50%出資するみずほ丸紅リースが適格機関投資家として参加したとのこと。

なおデジタル証券準備株式会社は、丸紅とオリックス銀行が、常陽銀行出資のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ファンド「Jレイズ投資事業有限責任組合」を通じて今年10月に出資した企業。

またOS社は、投資型クラウドファンディングシステムなどを提供するグローシップ・パートナーズの親会社であるグローシップとデジタル証券準備会社が共同で昨年10月に設立した企業だ。

なお「あたらしい経済」編集部はオーナーシップへSTOプラットフォームに採用したブロックチェーン基盤について問い合わせを行っている。確認が取れ次第、こちらの記事に追記させていただく予定だ。

STOとは

STO(セキュリティトークンオファリング)とは、発行会社が従来の株式や社債等に代わり、ブロックチェーン等の電子的手段を用いて発行するトークンに株式や社債等を表示する「セキュリティトークン」により資金を調達するスキームだ。2020年5月1日の金融商品取引法改正及び関連する政省令の改正施行により「電子記録移転有価証券表示権利等」として規定され、法令に準拠した取扱いが可能となっている。

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参考:丸紅
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/284360