韓国銀行がCBDCホールセールテスト開始
韓国の中央銀行である韓国銀行が、国際決済銀行(BIS)らと協力し、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のホールセール・テストを開始する。韓国銀行が10月4日発表した。
発表によれば、この実験ではホールセール(金融機関などの大口業務)型CBDCに基づいて構築された未来の通貨システムの実現可能性を探るという。
韓国銀行はBISの研究者と連携し、同実験を行うとのことだ。なお監督は韓国の金融規制当局である金融委員会(FSC)および金融監督院(FSS)が行うという。
同実験では、ホールセールCBDCが商業銀行のトークン化された預金の決済資産として使用できるかどうかや、トークン化された預金のプログラム可能性についての実験も行われるとのことだ。
ただし韓国銀行は、CBDCを発行する緊急の必要性はないと考えているとのこと。近年、決済分野におけるイノベーションは急速に加速しており、米国、ユーロ圏、中国、 日本など、ほとんどの経済圏でCBDCに関する議論が本格化している。そのため韓国銀行は「将来的にCBDCが導入される可能性があるため、それに備えておくことが必要であると考える」と述べている。
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参考:韓国銀行・計画書
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/343423