「Shapella」のメインネット実装が完了
イーサリアム(Ethereum)の大型アップグレード「シャペラ(Shapella:Shanghai/Capella)」が、日本時間4月13日7時27分頃メインネットでの実装を完了した。
「シャペラ」は、ブロックチェーンを2つの互換性のないチェーンとして分岐させアップグレードする「ハードフォーク」を伴うもの。昨年9月に実施された、メインネットのコンセンサスアルゴリズムをPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)に切り替えた際の「マージ(The Merge)」以来の大型アップグレードとなる。
今回の「シャペラ」は「エポック194048」からハードフォークが実施された。なおエポックとは、32ブロック分のトランザクションがまとめられたブロックの束の単位である。
なお「シャペラ」によるアップグレードでは、「イーサリアムメインネットにステークされたETHおよびステーキング報酬となるETHの出金機能が有効となった。
記事執筆時点(4/13 11:30)においては、アクティブなバリデータ562,765のうち259,373が、ETHの引き出しが可能になっている。
また「エポック194048」以降、同じく記事執筆時点において出金処理は16,477件行われ、46,525.98ETHが引き出されたことが「beaconcha.in」によって確認ができる。出金額を確認するとその大半は2.8から3.2 ETHの範囲であることから、現時点で出金されているETHは主にステーキング報酬であると推測ができる。
なお次に実施されるイーサリアムのアップグレードでは、改善提案「EIP-4844」の「プロトダンクシャーディング(proto-danksharding)」の年内実装が見込まれている。
なお「プロトダンクシャーディング」はイーサリアムのノードが一時的にオフチェーンデータにアクセス可能になる技術である。これによりネットワークスループットが向上し、トランザクション料金の削減やスケーラビリティが大幅改善し、レイヤー2ネットワークがより低コストでトランザクションを発行可能になることが期待されている。
ちなみに「シャペラ」は、実行レイヤー(execution layer)のアップグレード「シャンハイ(Shanghai:上海)」と合意レイヤー(consensus layer)のアップグレード(Capella:カペラ)が実施されることから、総称して「シャペラ」と呼ばれるようになっている。
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参考:beaconcha.in出金
デザイン:一本寿和
images:iStocks/ethereum
Source: https://www.neweconomy.jp/posts/308735