MakerDAOで組織制度に関わる新たな提案可決、ガバナンスプロセス形式化へ

MakerDAOで新たな提案が可決

大手DeFi(分散型金融)プロトコル「メイカー(Maker)」を管理する分散型自律組織「MakerDAO(メイカーダオ)」において、新たな組織編制の導入を含む改善提案群が可決したことが3月28日発表された。

今回可決された提案群は、分散型自律組織(DAO)の憲法のようなものである「コンスティテューション(constitution)」を採用するための提案だ。なおこの提案群の可決は、結果として組織制度が変更される大きなイベントとなった。

提案文によると、現在のメイカープロトコルはMKRトークンを保有する人間や機関によるガバナンスの決定に依存しているため、破綻やユーザー資金の喪失につながる弱点や脆弱性を露呈する可能性があるという。それを防ぐため「コンスティテューション」が必要とされているわけだ。

可決された提案群はMIP101~114の14個の提案を含めたものであり「MakerDAO」の創設者が実現を目指す「エンドゲームプラン(Endgame Plan)」を実現するための基盤となっている。

なお「エンドゲームプラン」とは、メイカーの政府からの検閲耐性と個別プロジェクトの推進力強化を狙う、プロジェクトの大規模な改革案である。

なお今回のガバナンス投票は3月13日から14日間行われ、結果は76.04パーセントの賛成票により可決となった。しかし「コンスティテューション」の内容が権威主義的であるという批判も見られている。

「エンドゲームプラン」については、ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)が、大規模な変更の実装に対して実行が速すぎる点を指摘し、慎重に評価したいと意見を表明するなど、反対の声を上げている。

なお今回の可決は「エンドゲームプラン」が直接可決されるような内容ではない。

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参考:メイカーダオ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/wvihrev

Source: https://www.neweconomy.jp/posts/305876