5/14~5/20 週のサマリー
- BTC/USDは27,000ドルを挟み、上値は重いものの底堅い値動きで推移
- Ripple社とSECの裁判の進展期待が高まり、XRPが週間で約12%上昇
- 米ステーブルコイン「USDT」発行テザー社は、純利益の最大15%をBTCの購入に割り当てることを発表
- FRBパウエル議長が6月の利上げについて停止を示唆
暗号資産市場概況
5/14~5/20週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比+2.33%の3,732,900円、ETH/JPYの週足終値は同+2.65%の250,905円であった(※終値は5/20の当社現物EOD[5/21 6:59:59]レートMid値)。
今週の暗号資産市場は、米債務上限問題や要人発言などアクセントとなる出来事が多かったが、全体的に上値が重いものの底堅い展開で推移した。
前週には一時26,000ドルを一時割り込む場面もあったBTCは5/15未明にかけて27,000ドル近辺に値を戻す反発上昇展開からのスタートとなった。週央には米国債務上限問題についてイエレン財務長官が債務上限を引き上げられなければ資金不足に陥ると繰り返したこともあり、金融市場全般がリスクオフモードとなったことも影響し、暗号資産市場も上値が重い展開で推移。しかしその後は債務上限問題についての進展期待からリスクオン、BTCも連れ高する場面を見せた。デフォルト回避期待と利上げ継続懸念というリスクオン・オフ材料が交錯する中、BTCはやや方向感を失っていたが週末にはパウエル議長の利上げ停止の可能性を示唆したことから株式市場とともに底堅い展開となった。
そのほか、今週はXRPに関連するニュースが多く報道された。長期にわたって争われているRipple社とSECの裁判において、ETHは証券ではないと言及した前SEC高官のヒンマン氏のスピーチ内容に関する文書の封印を求めるSECの申し立てを判事が却下したことにより裁判の進展期待からXRPが週間で約12%上昇した。さらには、Ripple社がCBDCとステーブルコインのプラットフォームの立ち上げを発表、スイスの暗号資産カストディアン Metacoを2億5000万ドルで買収などXRP活用領域拡大が期待されるトピックが目立った。今後、新たなヘッドライン次第では価格の乱高下の可能性が高いので注意したい。
なお、無事閉幕したG7広島サミットであるが、共同声明において暗号資産について「効果的なモニタリング、規制及び監視は、責任あるイノベーションを支援しつつ、暗号資産の活動及び市場がもたらす金融安定及び健全性のリスクに対処し、規制裁定を避けるために、極めて重要」との言及があったことを付け加えておきたい。
来週は米政府債務上限問題の進展により、リスクオンが引き続き継続となるか、政策金利動向と併せて注目したい。特に上述XRPのヘッドラインには引き続き注視する必要がありそうだ。
1:BTC/USD週間チャート(30分足)
2:BTC/JPY週間チャート(30分足)
5/14~5/20 週の主な出来事
5/21~5/27 週の主な予定
今週のひとこと「ビットコインピザデー」
「ビットコインピザデー(Bitcoin Pizza Day)」は、暗号資産の歴史における重要なイベントの一つです。2010年5月22日に起きた出来事を記念して毎年5月22日に祝われます。
この出来事は、ビットコインを実際の商品と交換する最初の取引として知られています。当時、ビットコインはまだ広く普及しておらず、ほとんどの人々がその価値を理解していませんでした。
プログラマーのラースロー・ハネツ氏というビットコインの愛好家が、ビットコインコミュニティの掲示板に、10,000BTC(1BTC=時価0.0025ドル)でピザ2枚を購入するという提案を投稿しました。
そして、別のビットコイン愛好家がこの提案に応え、2枚のピザを注文しました。結果として、10,000BTCがピザの代金として支払われ取引が成立しました。
当時のビットコインの価格は非常に低かったため、この取引はあまり注目されませんでしたが、後にビットコインが資産価値を飛躍的に向上させたことから、この取引は象徴的な出来事となりました。ビットコインピザデーは、ビットコインの普及と使用を祝うイベントとして、ビットコインコミュニティで広く認識されるようになり、この日に関連するイベントやキャンペーンも行われることもあります。
ビットコインピザデーは、暗号資産の普及と決済手段としての使用の重要性を強調するものとして、暗号資産の歴史の一部となっています。
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Source: https://www.neweconomy.jp/features/sbivct/314886