アバランチのCortinaアップグレードがメインネット実装
レイヤー1ブロックチェーンのアバランチ(Avalanche)のアップグレード「コルティナ(Cortina)」が、同ネットワークのメインネットに日本時間4月26日0:00(東部標準時間で25日11:00)に実装完了した。
「コルティナ」実装により、アバランチネットワークのノード実装である「Avalanche Go v1.10.0」の最新バージョンにアップグレードされている。
アバランチは異なるデータ構造を採用するContract Chain(Cチェーン)、Platform Chain(Pチェーン)、Exchange Chain(Xチェーン)の3つのチェーンで構成されたブロックチェーンであり、それぞれで重要機能の役割を分担している。
「コルティナ」アップグレードは「Xチェーンの線形化」、「デリゲート報酬の分配方法の変更」、「Cチェーンのガス制限の緩和」の3つが主な変更点である。
「Xチェーンの線形化」は、Xチェーンに採用しているコンセンサスシステムを他2つのチェーンで採用している「Snowman++」に変更することでブロック(正確にはバーテックス:vertex)生成を完全に順序付けるというものだ。
これにより、これまでの状態で直接通信できなかったサブネット(アバランチ上の独自ブロックチェーン)の改善が図れるようになるとのこと。また暗号資産取引所がXチェーンをサポートする際には、エラーが発生しやすく対応が難しかったが、これも改善されるとのことだ。
Xチェーンは、トークン(資産)の作成およびトレードに特化したチェーンである。なおXチェーンは正確にはブロックチェーンではなく、「DAG(Directed acyclic graph:ダグ)」が採用されている。
「DAG」では一つの取引データに複数の取引データが繋がる有向非循環グラフの方式でデータを管理している。資産の作成およびトレードのみを実行する場合、ブロックチェーンのようにブロックが時系列で並ぶ必要はないため、XチェーンではDAGが採用されているが、今回のアップグレードにより取引データの順序付けがされることになる。
また「デリゲート報酬の分配方法の変更」は、少額の報酬を毎回受け取る仕組みだったものをステーキング終了時にまとめて受け取れるようにする変更だ。これは無駄に多くのトランザクションを生成することを防ぐことでトランザクションの確認をわかりやすくする効果がある。
「Cチェーンのガス制限の緩和」は、dApps(分散型アプリケーション)を開発する開発者のための変更である。アバランチではガス制限を上回るブロックが生成されるとガス代が上昇してしまう。そのため複雑なdAppsを開発することが難しいという意見がみられた。それに対応するためブロック当たりのガス制限を8Mから15Mに緩和したとのことだ。
なおアバランチでは今月7日0:00に「コルティナ」を同ネットワークのテストネットに実装していた。
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参考:アバランチ
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/311338