金融サービス・市場法案が英貴族院で可決
英国財務省が提出していた「金融サービス・市場法案(Financial Services and Markets Bill:FSMB)」が、英議会の上院にあたる貴族院にて6月19日可決された。
英国財務省は昨年7月20日に「金融サービス・市場法案(FSMB)」を英国議会に提出していた。
同法案は既に下院では承認されており、今回貴族院で可決されたことで、立法化へ向けた最終段階に入った。
今後同法案は、修正案の検討と王室の承認を経て正式に英国の法律となる。
なお修正案の検討は、両院による法案の読会だ。法案は両院の合意に至るまで、両院間でやり取りされることになる。
英国財務省の経済長官であるアンドリュー・グリフィス(Andrew Griffith)氏は今年4月、今後12カ月以内に暗号資産業界の規制を目的とする法律が導入される可能性があるとCNBCに対してコメントしている。
英国における暗号資産の法規制について
英国はEUからの離脱に伴い、EUの金融サービス法を英国の法律に置き換える計画を進めている。
英国財務省は昨年4月初旬に、英国を世界的な暗号資産業界のハブにするための計画を発表。その計画では、財務省がステーブルコインを規制し、国内で決済手段として利用できるよう整備していく方針を示していた。
さらに同省は、ステーブルコインを決済手段として国内で使用できるようにするため、決済規制の範囲内に入れるよう立法化する意向も組み込んでいた。しかし、その後暗号資産市場の低迷やステーブルコインUSTのペッグ(価格固定)外れなどの出来事が起こったうえに、財務大臣と財務高官の辞任が続いたため、一時英国においてステーブルコイン規制の先行きは不透明であった。
その後2022年7月には、ナジム・ザハウィ(Nadhim Zahawi)財務大臣による「テクノロジーの中心地としての英国の立場を推進する」という意志表明により、英国におけるステーブルコイン規制推進の動きが明らかとなっていた。
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参考:修正案、 CNBC
デザイン:一本寿和
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Source: https://www.neweconomy.jp/posts/320639