グッチがオークションハウスChristie’sでNFTコレクションリリースへ、草野絵美も参加

グッチが老舗オークションハウスと提携

イタリアのラグジュアリーブランドであるグッチ(Gucci)と大手オークションハウスのクリスティーズ(Christie’s)が提携し、デジタルアートのNFTをリリースし、オークション形式で販売することを7月14日発表した。

両社が提供するNFTコレクションは「未来の周波数、生成アートとファッションの探求(Future Frequency, Explorations in Generative Art and Fashion)」と銘打って、7月18日10:00~25日24:00(東部標準時)の期間にてオークション販売される。

オークションは、オンチェーンオークションプラットフォーム「クリスティーズ3.0(Christie’s 3.0)」で開催される予定だ。なお「クリスティーズ3.0」はイーサリアムブロックチェーン上に構築されているとのことだ。

また21点のアートワークで構成される同コレクションに参加するアーティストは、クレア・シルバー(Claire Silver)氏、草野絵美氏、タイラー・ホッブス(Tyler Hobbs)氏、エミリー・シェ(Emily Xie)氏、ボット(Botto)、ウィリアム・マパン(William Mapan)氏、ザック・リーバーマン(Zach Lieberman)氏などだ。

なお同コレクションは人工知能(AI)などの生成技術を活用し、グッチのテキスタイルやカラーパレット、グッチのアイコンともいえるバンブーハンドルのハンドバックシリーズ「グッチ バンブー 1947」コレクションからインスパイアされた作品群となっている。

日本人アーティスト草野絵美氏も参加、現物特典も

今回のオークションには、日本人アーティスト草野絵美氏の作品も出品される。

草野氏が出品するのは、クレア・シルバー氏との共同作品「Shinjitai」だ。AIコラボレーティブ・アートによってデジタルで手彫りされ、高度な数学と古代絵画やタペストリーの美学を組み合わせたテクスチャーを施した作品とのこと。

また同NFT作品には、デジタル・アートワークと3Dファイル、アバターが含まれる。購入者は3Dファイルにより、メタバースで彫刻として表示したり、アバターに着せたり、3Dプリントしたり、その他の関連する3Dデジタル設定で使用したりすることができるという。

また購入者は、デジタル・アートワークの主要なAIコラボレーション・パターンがプリントされ、刺繍された、物理的なロール状の布地(50ヤード)も手に入れる権利を有するとのこと。この布地は、両アーティストによる初の物理的なファッション作品となり、サインとシリアルナンバー入りの証明書が付属するとのことだ。

自身もアーティストである草野絵美氏は、9歳のNFTアーティストである「Zombie Zoo Keeper(ゾンビー・ズー・キーパー)」の母としても知られている。「ゾンビー・ズー・キーパー」は2021年に草野絵美氏と共に夏休みの自由研究としてピクセルアートをiPadで制作し、NFTマーケットプレイスのオープンシー(Opensea)で販売を開始。1点20ドル程度で出品された21点の作品は、海外コレクターなどに購入され完売となった。

同年9月には、二次流通時に4ETH(当時の価格で約170万円)で取引されたことでも話題になった。その後現在までに累計で233点の作品が出品され、全て完売。オープンシーでの総取引量は104ETH(約3,700万円)となっている。なお「Zombie Zoo Keeper」は「2021 Forbes JAPAN 100」にも選出された。

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    参考:クリスティーズ
    デザイン:一本寿和
    images:iStocks/Kwun-Kau-Tam

    Source: https://www.neweconomy.jp/posts/325957