英データ規制機関、サム・アルトマンらの「Worldcoin」を調査へ | あたらしい経済

ICOがワールドコインを調査

英国のデータ規制機関の情報コミッショナーズ・オフィス(ICO)が、「Worldcoin(ワールドコイン)」を調査すると7月25日発表した。「Worldcoin」は、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供するOpenAI(オープンエーアイ)の共同創業者サム・アルトマン(Sam Altman)氏らによる暗号資産(仮想通貨)プロジェクトだ。

ICOの広報担当者はロイターに対し、「私たちは英国におけるワールドコインの立ち上げに注目しており、更なる調査を行う予定だ」と語っている。

「ワールドコイン」は7月24日、200万人のユーザー獲得を報告。同プロジェクトはロンドンの施設を含む20カ国で虹彩のスキャン常務を拡大したという。

ワールドコイン・プロジェクトは、そのウェブサイトで「新しいアイデンティティと金融ネットワーク」と表現され、サインアップした人々にデジタルIDを割り当てるものだ。

同プロジェクトの独自トークン「ワールドコイン(WLD)」は、ウェブサイトによれば、いくつかの国でサインアップしたユーザーに配布される。

なお「ワールドコイン(WLD)」は7月24日のローンチ後に価格が上昇し、ピーク時で3.30ドル(約466円)、7月25日には2.01ドル(約284円)となった。

ワールドコインとは

「ワールドコイン」は、AIチャットボットサービス「ChatGPT」などの人工知能で知られるOpenAIの創業者サム・アルトマン氏が、物理学者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏と共に開発を進めるプロジェクト。

「ワールドコイン」は「オーブ(Orb)」と呼ばれるボール状のデバイスで網膜をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「World ID」を発行する。現在このスキャンは無料ででき、スキャンしたユーザーは現在無料の暗号資産「Worldcoin(WLD)」を受け取れる。この「WLD」の配布により、ベーシックインカム実現も計画されているという。

「ワールドコイン」は今月20日、システムの主要部分をポリゴン(Polygon)ネットワークからイーサリアムレイヤー2ネットワークの「オプティミズム(Optimism)」メインネット上へ移行したことを発表。その後24日に「WLD」を正式ローンチし、それに伴いHuobi(フォビ)やBybit(バイビット)、OKX、Binance(バイナンス)といった海外暗号資産取引所でも「WLD」が上場している。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
UK data watchdog to make enquiries about Worldcoin crypto project By Elizabeth Howcroft
Reporting by Elizabeth Howcroft; editing by Tom wilson and Louise Heavens
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)
images:Reuters

Source: https://www.neweconomy.jp/posts/327572